今年度初回の啓発講演、「高齢者・障害者の権利擁護と意思決定支援」(大阪弁護士会 青木佳史弁護士)を6月22日に開催しました。
参加者は、61名。全体での理解度は、大半の方々が75%以上をつけられ、100%と回答している方が23名と最も多く、数名未記載の方もおられ、記載されている方の平均では、88.04%でした。
背景としては、障害福祉サービス事業所、家族、相談支援機関、・・の順に多く、それぞれの背景ごとの意見のいくつかを列記すると、
【本 人】
・地域で暮らすことが空気や水のように当たり前の社会に、のお話に感動しました。権利擁護のために意思決定支援が重要な手段であることがよくわかりました。当人の権利実現を真ん中にすえて、支援のネットワーク(チーム)を作ることが大切ですね。
・今後、!yes!とくる場面、関係性をたくさん経験を積んで、なおかつ自分の価値観を押しつけずにかかわりたいです。
【家 族】
・自分の生き方を自分で決めていい、素晴らしい言葉。
・高齢者・障害者の意思決定支援ができていなかったこと、知らなかったということが大きかったと思います。この支援を知らない家族が多いと思い、話を聞くことが大事だと思います。
・障害者権利条約などあまり日常ではみないものを使われていたので頭に入ってこない部分もあったが、ロールプレイとかのビデオで分かりやすくしてもらえた。国際社会の中で日本は遅れている部分が多くあると感じた。
・高齢であること、障害を持っていることで諦めている権利がたくさんあることに気づかされました。
・自分は本当に本人の意思を尊重しているだろうか、よかれと思って自分の思う方向に導いてはいないだろうかと考えるきっかけになりました。
・支援者側の前提として、まず当事者と同じ「人」としての繋がりや信頼しあえる関係づくりをすることが求められているのではないでしょうか。
【支援者】
・自分の考えや知識・経験に沿った支援になりがちだったという事実を受け止めて、利用者・児の意思を聴くことができる支援者になっていきたいと思いました。
・とてもわかりやすく、普段の関りや支援を振り返ることができました。普段の話しかけ、口調、言葉遣いなど「ハッとする」面もありました。
・支援者側の「より良い」を押し付けるのではなく、一緒に失敗も共有しながら、ご本人の意思決定を育てられるようになりたいと思いました。
・支援する側からすると、ご本人の自己決定を尊重したい考えはあるが、実現するためのリスクや安全性を考えると、困難なところが大きく見えてしまうことがありました。支援者とご本人との特殊な関係性を理解しつつ、より良い支援をしていきたいと思いました。
・意思決定支援はある特定の専門職だけが担うのではなく、チームで多角的な視点での情報提供や関わりの中で、最善の選択を支えることに繋げられるのだという点に気づくことができました。
最後の意見欄にあった、とある弁護士さんのつぶやき。
「なぜ?、がたくさんあります。酒が飲める施設が少ないのはなぜ?。法律?、施設の管理しやすさ?、スナック併設の施設なら入りたい。ペットと一緒に入所したい。タバコ吸いたい・・」
・・考えさせられますね。
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