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1月21日(土) 高齢者・障害者の権利擁護と意思決定支援             講師 : 青木 佳史

1月21日(土) 大阪から青木佳史弁護士にお越しいただき、「高齢者・障害者の権利擁護と意思決定支援」と題して、講演をいただきました。先生は、日本弁護士連合会 「高齢者・障害者権利支援センター」の副センター長、厚生労働省 「成年後見制度利用促進専門家会議」 専門委員をはじめ、大阪弁護士会・大阪市との関連等でも幅広く活動しておられます。「市立尼崎高校障害者入学拒否事件」や「滋賀 サン・グループ事件」等をきっかけに、障害のある方々の支援にも長く携わっておられ、今も常時20数件(知的・精神の方が半数)の 成年後見人も担当しておられます。

 今回は、権利擁護の支援とは?、成年後見制度利用促進法と権利擁護、権利擁護と成年後見制度、・・難しい法律用語もわかりやすく、かみ砕いた説明をしていただきました。

2022年9月9日の「国連障害者権利委員会の日本審査の総括所見」も軸の一つに、地域で自分らしく暮らす権利の保障、自律した(本人中心の)生活の実現、当事者と支援者との特殊な関係性への自覚と配慮。・・

とてもシビアな勧告です。その中身について、また今後に向けての動き等、大きく気になる処です。

アンケートから、少し抜粋させていただくと、

・本人の自律ということを改めて考えさせられました。(「律」について特に)重度の障害をもつ子供の母ですが、本人のことを考えて色々なことをしてきました。親亡き後のことを常々考え、親のように本人の支援をしてくれる人はいないと思ってきましたがその支援が本当に正しいことなのか、本人の為として失敗させないことに一生懸命だった部分もあったのではないか、と今回感じております。本人の尊厳についてもっと考えていきたい、と思いました。

・小さいことから、本人の大切にしていることを洗い出し、見つけ、繋げていけたらと思います。「自分のしたいこと」「好きなこと」の表現の大切さを痛感いたしました。

・とても内容が濃くて参考になりました。先生の思いといろんなお話がきけて、これからに向けてちょっと頑張ろうと元気がもらえました。

・自立と自律を学びました。

・自律した生活を実現できるように支援できる人でありたいと思いました。

・スタッフとして働いている中で、どうしてもスタッフ側に立ち判断してしまうことも多くなっていることを反省しました。御本人に提示するものも増やし、一緒に考えていけるようにしていきたいと思いました。人生を大きく変える可能性がある支援者であることを感じています。

・日々の「どうしたい」「こうしたい」を自分の力だけでは決められない、できない人もいる。そのことを支援する専門職だけでなく、家族、周囲にいる人、すべてに気付いてもらいたいと思う。このような取組みを継続してもらいたい。  

  等々


今回の国連勧告を受けて、改めて、呉 秀三先生の言葉を思い出した方もおられたのではないでしょうか。

「我邦十何万ノ精神病者ハ実ニ此病ヲ受ケタルノ不幸ノ外ニ,此邦ニ生レタルノ不幸ヲ重ヌルモノト云フベシ。精神病者ノ救済・保護ハ実ニ人道問題ニシテ,我邦目下ノ急務ト謂ハザルベカラズ」(『精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察』1918年出版)。






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